ナカノ実験室

ナカノ実験室が行う実験的なブログです。

スポンサーリンク

感想・書評『運の良くなる生き方:西中務著』ネタバレ注意「弁護士と言う商売は、争いを示談、はたまた法廷で争う商売」(レビュー)。 #読書

「運の良くなる生き方」を読み、納得のいく事例が多いと思いました。 西中務著

弁護士の書いた運に関する本です。争いのある人には運が向いてこない、運が逃げていくと著者は言います。弁護士と言う商売は、争いを示談、はたまた法廷で争う商売なのですが、争いごとに巻き込まれる人は次から次へと争いを呼び、裁判を起こすのだそうです。この争いごとに関し、示談で解決しない場合、裁判になりますが、裁判での決着で上手くまとまらないと言います。裁判で勝訴して、お金を受け取ったとしても、すぐに使い果たしてしまい、次の争いに巻き込まれるという図式です。

続きを読む

感想・書評『道は開ける:デール・カーネギー』ネタバレ注意「心がすっと軽くなるような言葉がたくさん書いてあり、思わず購入」(レビュー)。 #読書

「道は開ける」デール・カーネギーは、とてもいい本です

40代になり、子育てはひと段落、自分のことに関心が行くようになり、少しずつ体力がなくなってきて、両親が高齢になり、病気になり。と少し悩みが増えてきました。日本の先行きは不安ばかり、自然災害は毎年のように起こって、全国各地が被災地です。そんな中、どのように過ごせばいいのか、指針となる本を探して、自己啓発の本をいくつもいくつも読み重ねてきました。

続きを読む

感想・書評『出版大崩壊 電子書籍の罠:山田順』ネタバレ注意「携帯コミックを買ったりしている層は従来とは違う、本など読まない層」(レビュー)。 #読書

出版大崩壊 電子書籍の罠 山田 順

2011年に出版された、電子書籍の現状と展望を、いくつかのエピソードをもとに考えていくという一冊です。「電子書籍元年」を下敷きにした時期に出版されたものの、当時は種々の問題などもあって原子書籍の爆発的普及には至らず、かと言って既存出版業界の上がり目も見えないという状況があったためか、タイトル通りかなり悲観的です。

続きを読む

直筆原稿を、そのまま新書にする斬新な企画によって生まれた…感想・書評『直筆で読む「坊っちゃん」:夏目漱石』ネタバレ注意(レビュー)。 #読書

漱石自筆が新書に!:『直筆で読む「坊っちゃん」』(夏目漱石)

夏目漱石の代表作『坊っちゃん』の直筆原稿を、そのまま新書にする斬新な企画によって生まれたのが、この1冊。パッと見ると今の文字ではなく、全てくずし字で書かれており、これは歯が立たないと感じます(実際、漱石の孫の夏目房之介さんは読めなかったそうです)しかし、本屋で売られている『坊っちゃん』と付き合わせて読んでいくと、生の漱石が感じることができます。

続きを読む

フースーヤ、オーマイゴッドファーザー降臨とかやばいのがきたなぁ「アメトーク パクりたい1グランプリ」【テレビ感想2017年ネタバレ注意】。 #TV

7月16日アメトーク パクりたい1グランプリ

毎回毎回爆笑しながら見ている、ザキヤマとフジもんのアメトークパクりたい1グランプリ。
仲里依紗がゲストだったけど久々に見た気がします。

続きを読む

感想・書評『百田尚樹さんの「幻庵」上下巻 出版 文芸春秋』ネタバレ注意「百田さん自身が権力にしっぽを振って書いている」(レビュー)。 #読書

百田尚樹さんの「幻庵」上下巻 出版 文芸春秋

正直に書きます、百田尚樹の小説は「永遠のゼロ」「海賊と呼ばれた男」等を読んだことが有りますが、その他の作品も何冊か読みましたが、最初の「永遠のゼロ」や「海賊と呼ばれた男」ほど、さして面白くなかったのと、なんか百田さん自身が権力にしっぽを振って書いているようで(権力者の意向を気にしながら書いている)そんな、感じを受けたので好きではありませんでした。

続きを読む

感想・書評『つぼねのカトリーヌ:森博嗣』ネタバレ注意「いきなり「ももち(嗣永桃子)」を2作連続解説者に選んでみたり」(レビュー)。 #読書

【つぼねのカトリーヌ】【森博嗣】徹底した森先生のファン向エッセイ

本作は、連番こそふっていないけれども「つぶやきのクリーム」「つぼやきのテリーヌ」につづく森博嗣エッセイの3作目である。

続きを読む

感想・書評『されど鉄道文字ー駅名標から広がる世界』ネタバレ注意「国鉄時代の駅名標とJR各社の駅名表の文字の表記についての方針の相違といったことへの理解に繋がり易く」(レビュー)。 #読書

されど鉄道文字ー駅名標から広がる世界

この本は、私が毎月購読している雑誌「鉄道ジャーナル」に採り上げられていたコーナーのうちの鉄道文字に関するものを継続して読んでいたのを機縁に、書店の店頭で見かけたので購入して読んでみました。

続きを読む

感想・書評『ロボット・イン・ザ・ガーデン/デボラ・インストール』ネタバレ注意「壊れたロボットと男が世界を旅する」(レビュー)。 #読書

ロボット・イン・ザ・ガーデン /デボラ・インストール /壊れたロボットと男が世界を旅する

最近ロボットに関心を持っていたので、この本が書店で積み上げられていたのを見て購入しました。離婚寸前の夫婦の家の庭に突然おんぼろのロボットが出現するところから話が始まります。この面倒くさがりでずぼらな夫が本の主人公になります。

続きを読む

感想・書評『貘の檻:道尾秀介』ネタバレ注意「自分が父になったときに、息子にどう接してよいのかわからない主人公」(レビュー)。 #読書

「獏の檻」道尾秀介・著 長編ミステリー

田舎で育ち父親との関係が希薄だったので、自分が父になったときに、息子にどう接してよいのかわからない主人公です。幼い時の忘れたい記憶にずっと追い詰められていて、人間関係がうまく結べない主人公です。

続きを読む

感想・書評『アンヌの今昔物語:ウルトラセブンよ永遠に・・・』ネタバレ注意「ひしみゆりこさんからいろんなエピソードをちりばめた自伝が出版」(レビュー)。 #読書

アンヌの今昔物語とウルトラセブン わたしの世界最愛のひとアンヌさん

ウルトラセブンが放映されてから50年を記念してわがアンヌ隊員ことひしみゆりこさんからいろんなエピソードをちりばめた自伝が出版された。

続きを読む

アニメ映画化のニュースで知り、山本周五郎賞受賞作だということで興味を持ち手に取ってみました:感想・書評『夜は短し歩けよ乙女:森見登美彦・著』ネタバレ注意(レビュー)。 #読書

「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦・著

森見登美彦さんの作品を読んだのは、これが初めてです。アニメ映画化のニュースで知り、山本周五郎賞受賞作だということで興味を持ち手に取ってみました。

続きを読む

バージェス頁岩で発見された化石動物はどんな生活をしていたのか…感想・書評:サイモン・コンウェイ・モリス『カンブリア紀の怪物たち』ネタバレ注意(レビュー)。 #読書

サイモン・コンウェイ・モリス『カンブリア紀の怪物たち』。カンブリア大爆発は「大」爆発と言えるほどか?

進化にまつわる話が、主にバージェス頁岩で発見されたカンブリア紀の生物を扱いつつ展開されます。バージェス頁岩で発見された化石動物はどんな生活をしていたのか、様々なデザインの生物群が以前の時代に生きていたどんな動物から進化したか、そして現代の生物へどうつながる進化を遂げたかが丁寧に解説されていました。

続きを読む

感想・書評『橋本治:人はなぜ「美しい」がわかるのか』ネタバレ注意「違いは何なのかということを様々な例を用いながら説明」(レビュー)。 #読書

橋本治『人はなぜ「美しい」がわかるのか』を読んでみて…。

人によって異なる、「美しい」という感覚。同じものでも「美しい」と感じる人と、「美しい」と感じない人といますが、その違いは何なのかということを様々な例を用いながら説明しています。「美しい」というものは、必ずしも理屈で説明できるものではないし、なぜ「美しいのか」と問われたら、上手くは説明できない人がほとんどだと思います。

続きを読む

感想・書評『教養主義の没落:竹内洋』ネタバレ注意「高等教育が広がると教養=エリートの構図が崩れるという指摘」(レビュー)。 #読書

『教養主義の没落』(竹内洋):教養は何かを考える前に教養主義を知ろう

最近、「教養を持つことが大事」「教養は人生を支える力になる」という言葉をよく聞きます。とは言っても、教養がどのように人生に役立つのかはイマイチ分からないものです。『教養主義の没落』は教養を重視した教養主義の歴史的変遷を辿り、当初は一部のエリートしか享受できなかった教養に基づく教養主義が、高等教育の拡大によって、大衆的教養主義になって終焉したことを解き明かしています。

続きを読む