寄稿頂きました。
BLOOD+(ブラッドプラス)
BLOOD+はとても長いストーリーでしたが、最終回はとにかく胸に深く刻まれる展開で、いくつかの場面が何度も自分の中でリフレインされるほどのものでした。
この長いストーリーの中でずっと自分自身の気持ちを表すことなく、ただ小夜の願いや望みのためだけに行動してきたハジが、とうとう自分自身の望みを、小夜に生きて欲しいという自分の願いを伝えた場面では、“ああ、やっと……!”という思いがしました。小夜とハジの二人が頬を合わせるその仕草がとても印象的です。ハジに自分自身の思いを示すよう促したカイは、本当に男前でした。カイは妹としても女性としても小夜を愛していたと思うので、なおさらです。
最後、始まりの場所へと小夜を連れていくカイの場面は、本当に心に刻み込まれています。小夜を背負って歩くカイが、涙を声に滲ませながらも穏やかに小夜に語りかけるその声、「おやすみ」という言葉、この場面の全てに頭の芯がぼうっとしてしまうほどの感動と切なさを感じました。何度もこの場面を観直しては泣いた覚えがあります。