」で便利でお安く。寄稿頂きました。
ジェーン・オースティンの「エマ」
ジェーン・オースティンといえばイギリス文学のうちでも比較的暗いイメージのない作品が多いので、ファンも多いと思います。この「エマ」は他人の縁結びをするのが趣味のような、それでいてその縁結びがちょっと勘違いも入っている上流階級のお嬢さんが主人公です。
ドラマになったりしているので、観た事のある人も多いでしょう。舞台設定がイギリスの田舎・いわゆるコスチュームドラマで一昔前のイギリス社会を題材にしているので、今から考えるとかなり悠長というか面白おかしい習慣をたくさん垣間見ることができます。
一昔前が題材といっても、ちょっとよく読んでみれば今でも充分に通じる常識のようなものもみえてきます。私個人としてはジェーン・オースティンはちょっと若い女性向けのお説教集のようなところもあると思うのですが、女性にとっての婚活が即、一生の生活問題に直結していた時代の「よき伴侶の選び方」がなんとなく今の時代にも合うところがあるような気がして面白いです。一回読んでおしまい、とするよりも何回も読んで欲しいものでもあります。何の気なしに考えていて、自分の体験と重なることがあったりして、あ、あれってこういうことかって思うことも結構あったりしますよ。
