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シガテラ全6巻(古谷実)感想&あらすじ・主人公は高校生のいじめられっ子、荻野優介…ネタバレ注意。 #漫画


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感想

全巻読み終わった後、なにか嫌な味のものを無理やり飲み込んだような気分になりました。主人公は高校生のいじめられっ子、荻野優介。学校生活でいじめられているので散々な目にあっているけど、がんばってバイクの免許をとります。ここまでではいいのですがなにかがすごい勢いで通り過ぎていくように、あっけなくとんでもないことに巻き込まれていきます。

多分、現実世界の理不尽なことというのはこんなふうに引っ張り込まれていくんだろうなあと思うと背筋がぞっとします。自分では避けられないような現実、手にしたと思っていたのに一気にこぼれおちていく幸せ。これまでの人生の中でそんな理不尽なことに遭遇したことはありませんがもしこの主人公が自分だったらと想像すると結果はどうであれ絶対に関わりたくないとずっと思ったいました。自分の意思を抑え込んで流れのままに身を任せてそれで不幸だ不幸だと騒いでるようにも見えるので物理的にその場から逃げるとか、その場しのぎの事を言ったりするので苛々するエピソードもありました。最終話、ネタばれになってしまいますが、主人公の彼女だったゆみが妊娠していて既に臨月に入っているというシーンが出てきます。しかし荻野の子供ではなく、別れて違う人と結婚したらしくその人の子供で、この大どんでん返しに面喰いました。この作品で一番の見せ場だと思います。そのシーンが終ったあと、現実についてずっと考えさせられることになって「嫌な味」がずっと続きました。