感想
モテない男、黒瀬一己は年齢29歳=彼女いない歴。職業はエロゲ制作の全く女っ気のない日常を送っていました。ある日ファミレスでメニューを見ていると何やら思いつめたような表情の少女がこちらを見つめていました。
彼女は小沢ともえという中学生でいきなり「ごめんなさい、あなたとは付き合えません!」と一己に叫びます。人違いと誤解の解けたあと、その彼女の純真な笑顔を見て、一己は生まれて初めての恋をします。
表紙の帯にも書かれていますが、思春期の男子学生のように、悩み、舞い上がり、夜も眠れなくなり、しまいにはお腹をも下してしまうというしまつ。これは、その。いわゆるロリコンの走りなんじゃないかと思いましたが、なんというか、こういう話もいいなと素直に思えませんでした。
作品中ではすごくすっきりと和やかに描かれていますが私がこのともえちゃんの母親であったとしたら気が気ではないと思いますし、つ差別ではないですが、就いている職業が成人むけゲームの会社というのもあるし、ちょっと通報してしまうかもなと思います。本人もそれを自覚しているようであるのでなんだかもうやめておけよという気分になりました。ただ、読んでいる限りでは面白いし、キュンとするというよりはこういう出会いがあるから人生って面白いんだよなと思いました。