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天上の青(曽野綾子)感想&書評!大量殺人鬼になって行く宇野と、そんな事は全く知らないクリスチャンの雪子(ネタバレ注意) #小説


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天上の青(上、下)~古い作品ですが名作です

著:曽野綾子

大量殺人鬼になって行く宇野と、そんな事は全く知らないクリスチャンの雪子、二人のなんとも表現のし難い関係のままストーリーが進んで行きます。
作者の曽野綾子が熱心なクリスチャンの為、主人公の一人である雪子にその思いを込めている作品です。

家の一階の店で八百屋をやっている実家に暮らし、店も手伝わず毎日女の子をナンパして体の関係を求める宇野。そんな宇野が偶然に雪子に出会う。
宇野は雪子にだけは本性を出せないでいた。宇野はいつもの様に女性をナンパしたが、口論になり、殺してしまう。そこから宇野は何人もの女性、さらには子供まで手をかけてしまう。
何も知らなかった雪子は警察やテレビにより事実を知り、愕然とするが、死刑当日までの宇野に対する雪子の想い、行動は・・。

最近TVで曽野さんの発言が気になり、どんな作品なのかな、と購入したのが「天上の青」でした。
上、下巻の長編なのですが、展開が早く、よみやすいので2日で読んでしまいました。すごく、面白かったです。とても、「面白い」なんて言ってはいけない内容なのですが。

殺人鬼の宇野は、何人もの人を殺し、までしています。死刑廃止論も含めた内容ですが、死刑になりました。
宇野に心を奪われているのにわからないふりをしているような行動の雪子、こちらには共感できませんでした。
宗教上の教えとの葛藤もあるのでしょうが、共感はできませんでした。雪子は天使の様女性だ、と思う方もいるとは思いますが・・。

それはさて置き、とにかく、沢山の事を考えさせられる、読んで損の無い、いい作品だと思います。
お勧めです。