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漂流教室/最終回感想ネタバレ注意!主人公の母親の狂気に似た錯乱状態で行ってきたこれまでの行動が…(あらすじ)。


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漂流教室の最終回、涙と嗚咽なしでは読めなかった

楳図かずおのSF漫画は、壮大で壮絶で、読後は何か凄いものを読んでしまった余韻が半端なく続きます。複数ある作品の中でも私が今でも記憶に残るのは『漂流教室』。
冒頭からは、「ただのパニック漫画となってしまうのかな」と、感動的な最終回を想像できませんでした。

しかし、主人公の母親の狂気に似た錯乱状態で行ってきたこれまでの行動が実を結び(伏線を回収し)、極限まで張り詰めた空気の中、悲しみの中で平穏を取り戻すラストはなんとも無常な気持ちになります。奇怪な行動を繰り返し、後ろ指をさされても、子どもを想う母親の強い気持ちに眩暈がします。幼い子どもたちが命を燃やしながらも、生き残りたいという強い気持ちは涙なしには読めないものです。
私は読み終わった後、「うわぁぁー!!!」と叫びたい気持ちにかられました。なんて凄い漫画なんだ、と。作者の鬼気迫る想いが込められているかのようでした。その強い想いにあてられてしまったような感じだったのです。まさに、作者も命を燃やして描いたのだ、と思います。
東日本大震災後にもう一度読み返すと、とても感慨深い漫画です。「生き残りたい!」「家に帰るんだ!」その気持ちはシチュエーションは違えど、漫画でも現実でも同じ。そして自分ことだけを考えず、翔のように皆を導ける人が、救世主となるのだな、と最終回を読み終えた後に思えます。