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感想レビュー「この子の七つのお祝いに」残酷な、あまりに残酷な、愛憎・おすすめ泣ける映画(ネタバレ注意)。


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「この子の七つのお祝いに」 残酷な、あまりに残酷な、愛憎

「麻矢、お父さんを憎むのよ。憎んで、恨んで、仕返しをするの。決して許しちゃ駄目」
そう娘に繰り返し言い聞かせていた母は、娘が七歳のある日、手首と首筋を切り裂いて自殺した。
その光景が、女の目から離れない。
いつも聞かされていた言葉が、耳にこびりついて離れない。
女は「ゆき子」と名乗り、自分と母を捨てた父を探し続ける。
母の恨みを晴らすため、この手で、殺すため。
復讐の途上で、次々と人を殺めるゆき子。
ある時は、自分の友人を、ある時は、自分を愛してくれた男を。
全ては、母の復讐のため。
自分を育ててくれた、愛してくれた、母のため。
やがて、ゆき子は捜し求めていた父と出会う、そして…。

ミステリー映画ですので、ネタバレになる部分はここから先に書きます。オチを知りたくない方は、次の行だけ読んでください。
こんなにつらい気持ちになる映画はめったにありません!!

ゆき子と対峙した父、佳哉は衝撃の告白をする。
自分は確かにお前の父親だが、お前を育てていた女は、お前の母親ではないのだ、と。
ゆき子を育て、父親への復讐心を植えつけた女、真弓は、佳哉の最初の妻であった。
真弓は佳哉との間に娘「麻矢」がもうけるが、「麻矢」は生まれてすぐに死んでしまった。
愛する娘を失い、精神に異常をきたした真弓から離れ、佳哉は再婚する。
そして、2人の間に生まれたのが「きえ」、すなわち、ゆき子だった。
ところが、真弓は「きえ」を自分の娘と思い込み誘拐、「麻矢」として育てていく。
「麻矢」が七つになるまで、繰り返し、繰り返し、佳哉への恨みを告げながら。

これほどやりきれない真相、やりきれないラストもありません。
この作品では、誰一人幸福になってはいないのです。
たとえば、トラウマ映画の金字塔とされる「セブン」でさえ、ただ1人、犯人のジョン・ドゥだけは、自身の計画の成就に満足の笑みを浮かべていました。
しかし、この作品は違います。
離れていった男への恨みで、悲観の底なし沼へと沈んでいく、真弓。
愛する娘を奪われ、家庭をずたずたにされる、佳哉。
そして、殺人犯のゆき子こそが、最も深い絶望に突き落とされてしまうのです。
自分は「ゆき子」ではない。
ましてや、「麻矢」でもなかった。
そして、「きえ」としての、なにひとつ、自分は持ってはいない。
私は、なにものなの?
なんのために、生まれてきたの?
彼女は、本当に、全てを失います。
彼女に残されているのは、ただ、呟く事だけ。
「お母さん…」
「母」であった女を求めて、ただ、呟くだけ。

ありがとう寄稿。

この法医学教室の事件ファイルというのは何年も前からずっとシリーズ物として放映されている2時間ドラマです。内容は名取裕子さん演じる法医学者(役名 二宮早紀)が宅麻伸さん演じる横浜東署の主任刑事(役名 二宮一馬)と夫婦の設定でこの二人が中心になって様々な事件を法医学者、刑事両方の視点から解決していくというのがこのシリーズの根幹となっているものです。

法医学教室の事件ファイル2016年9月10日/テレビ感想&あらすじネタバレ注意・スミス骨折とかコットン骨折とかの素人には聞きなれない言葉が登場。 #TV | アフィリエイト収入で生活したいブログ。