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感想・書評「とんでもスキルで異世界放浪メシ 豚の生姜焼き×伝説の魔獣1巻・著者:江口連」ネタバレ注意・主人公は向田剛志(むこうだ・つよし)という27歳のサラリーマン(レビュー)。 #読書


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『とんでもスキルで異世界放浪メシ 豚の生姜焼き×伝説の魔獣』1巻 著者:江口連

『とんでもスキルで異世界放浪メシ』は小説投稿サイト『小説家になろう』にて人気を博した一風変わった異世界グルメファンタジー作品です。当初は『とんでもスキルが本当にとんでもない威力を発揮した件について』というタイトルで発表されていましたが、書籍化に伴い改題されました。

主人公は向田剛志(むこうだ・つよし)という27歳のサラリーマン。彼女がおらず、一人暮らしが長いおかげで料理がそこそこ上手で、ネット小説を読むのが趣味という、どこにでもいそうな平凡な社会人でした。そんな彼がある日、見知らぬ3人の学生たちと共に異世界へ召喚されます。召喚された先は、中世ヨーロッパのような文化を持つ剣と魔法のファンタジー世界。そして彼らを召喚した国の王は、魔王からの侵略を受けているため、対抗するために勇者たちを異世界から召喚した、国を救うために力を貸してほしいと言います。3人の学生たちはその気になりますが、向田は違いました。話を聞いた限りでは危機的状況にあるはずなのに、国王たちも一緒にいる貴族たちも贅を尽くした衣装をまとい、態度にも切羽詰まった様子がないことから、「これは異世界からの人間を騙して、戦争の道具として働かせる、異世界召喚ものの小説で言うと”アカンタイプ”の召喚だ」と推測し、何とかこの国を出るための作戦を考えます。
幸い、というかその後の鑑定で向田は勇者ではなく、単に勇者召喚に巻き込まれた異世界人ということが判明しました。勇者と判明した3人に対して向田のステータスは一般人とそれほどの差はなく、固有スキルも『ネットスーパー』という戦闘スキルではないこと以外は不明、この世界の人間には意味すら分からない謎なスキルでした。そこで向田は「これでは戦えない、役には立たない」と、自分はある程度のお金さえ用意していただければ、自分で生活していくから、と申し立てて、まんまと城を出ることに成功。名前も「ムコーダ」と改め、異世界からの人間であることを隠して生活することにしたのでした。
また、謎スキル『ネットスーパー』ですが、実は元の世界で彼がよく利用していた「ネットスーパー」と変わらない感覚で元の世界の商品を購入できるという、とんでもないスキルだということが判明します。そこで、この世界で売買しても大丈夫な品物を購入し、それを売ることで生計を立てていこうと考えたムコーダ。とりあえず安全な国へ行くための旅に出ますが、彼のとんでもないスキルは、とんでもない存在を呼び寄せることになるのです。
異世界召喚ものというと、主人公がチートな力を手に入れて無双するというパターンが多いですが、ムコーダ自身はあまり戦いません。これがこの作品の大きな特徴です。その代り、彼には『ネットスーパー』で購入する調味料などを使って作る料理という強力な武器があります。何故料理が武器になるかというと、この料理を目当てに、この世界では「伝説の魔獣」と呼ばれている『フェンリル』が彼と契約を結び、従魔として彼を守護することになったからです。この世界はあまり食文化が発達していないらしく、ムコーダの作る料理は契約を結んでも良いと思わせるほど魅力的なものなのだとか。
『ネットスーパー』のスキルは、さらにとんでもない存在を呼びます。「フェル」と呼ばれることになったフェンリルですが、彼はこの世界の風の女神『ニンリル』の眷属でもあります。フェルを通してムコーダと彼のスキルのことを知ったニンリル女神が、ムコーダに加護を与えることを条件に、異世界の甘味を供えるよう求めます。甘い物が大好物なニンリルは、ムコーダがフェルに食べさせていたあんぱんやどら焼きが食べたくて食べたくて仕方がなくなったのです。こうして神の加護をもらったムコーダは、やはり『ネットスーパー』で取り寄せた品物がきっかけで出会った「スライム」のスイも従魔に加え、旅を続けます。どんなに強い魔物も「伝説の魔獣」の名に恥じぬ実力者のフェルと、スライムらしからぬ強さを持つスイのおかげで安全を確保できた上に、魔物の死体には高い値段で買い取ってもらえるものもあります。おかげでお金も稼げるようになったムコーダは、食いしん坊のフェルとスイに料理をふるまいながら、念願の「安全で安泰な生活の実現」に向けて異世界生活を送るのでした。
国王の嘘を見破ったり、商人などから会話で情報を引き出すなど、冴えてるところを見せたと思えば、変なところで危機意識が薄くてトラブルに巻き込まれかけるといったドジなところも見せるムコーダは、良くも悪くも平凡な現代日本人です。だからこそ、時には読者にとっては歯がゆく映ることもありますが、それもまたこの作品の醍醐味の1つです。何故なら、いくら異世界へ来たからって、長年かけて染み付いた常識や価値観が簡単に変わるものではありません。そういう意味では意外とリアルな作品と言えます。そして、ムコーダがフェル達にふるまう料理や市販の総菜やお菓子もとても美味しそうに描写されていることも魅力の1つ。女神様が神様の威厳をぶち壊す勢いでせがむのも無理はないと思わせる描写で、読んでるこちらもお腹が空いてきます。胃袋を掴むことは、楽しい異世界生活を送るためにも有効なのかもしれませんね。

☆今日のブログ飯(2.5スロで800枚貯玉)

一年の楽しみと言えば、DRUGSTORE’Sの選べる福袋です。以前は、中身が、全くわからなかったので、着ない物も若干あったのですが、ここ数年は、決められたポイント内で、選択出来るので、年頃の娘と一緒に選ぶことも楽しみの一つです。

DRUGSTORE’S加古川店で2017年選べる福袋を購入予定!中身を選ぶので嬉しさ倍増!2017年おすすめ福袋購入予定! - ナカノちゃんねる