貴志祐介さんの「天使の囀り」を読んで
貴志祐介さんの「悪の教典」を読み、もう少し違った作品も読んでみたいと思い、買いました。タイトルや文庫本の表紙の絵から想像もつかないくらいグロい内容です。そして、感想を書いてるほとんどの人が突っ込んでますが、裏のあらすじの部分に前半3割ぐらいのネタバレが書いてあるので、読まないことをおすすめします。
最近読んだミステリー小説の中ではダントツで面白く、伏線の回収も抜群でした。だからと言って、読んだ後すっきりするかと言われたら、内容が内容なので、後味は悪いです。アフリカに探索に出かけた主人公の恋人と、探索チームにいたメンバーが次々に不可解な自殺をしていく…主人公は原因を突き止めようと、ある大学の教授と怪しいセミナーに潜り込み…。この主人公だけでなく、セミナーに参加するフリーターの青年目線でも物語は進みます。謎をつきとめ、原因がわかったのに、主人公にはさらにつらい仕打ちがまっており…。ただ最後の最後にほんの少し救われます。読んだ後、生肉が食べられなくなります。