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感想・書評『クラーク巴里探偵録:三木笙子・著』ネタバレ注意「巡業中の曲芸一座の若き腕利き番頭の孝介と、新入りの晴彦が主人公」(レビュー)。 #読書


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「クラーク巴里探偵録」 三木笙子・著

戦前の古き良き時代の巴里が舞台の物語です。その巴里で巡業中の曲芸一座の若き腕利き番頭の孝介と、新入りの晴彦が主人公です。
探偵ものの王道である、ホームズと、ワトソンに似た立場を与えられた二人です。
身近に起こる謎を見事に明かしていく孝介、あとからおろおろとついていく晴彦、というパターンでつづられるミステリーの短編集です。
怖くないミステリーですし、しかも短編集ですから、気軽に気楽に読むことができます。主人公の二人、孝介と晴彦のどちらに気持ちを寄せて読んでいっても、それぞれに楽しめます。
孝介に信頼され、気に入られていく晴彦。でも晴彦には孝介には言えない秘密があったのです。
なぜそうなっているのか?という、晴彦の以前の暮らし、孝介の以前の暮らしが少し語られていますが、もっと詳しく知りたいところです。
この二人にすっかり感情を移入して、古き良き巴里を楽しむつもりになってしまったので、ぜひ続編を書いてもらいたいと思っています。