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感想・書評『異人たちの館:折原一・著』ネタバレ注意「富士の樹海で行方不明になった息子の伝記を書いてほしい」(レビュー)。 #読書


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「異人たちの館」 折原一・著 折原作品だけあって、2転3転・・

富士の樹海で行方不明になった息子の伝記を書いてほしいとの依頼を受けて、ゴーストライターになった主人公をめぐるミステリーです。
依頼人の館で、資料の山と格闘していくうちに、不思議な出来事に巻き込まれていきます。
折原一得意の叙述ミステリーですので、注意して読み進めていきますが、あれ?なんだか話の軸がずれていくような・・ぶれていくような・・折原一得意の手法にずっぽりとはまってしまいます。
2転3転どころではなく、4転5転もしていくのです。
一体自分は、何を書いていたのだろうか・・と、主人公の不安が膨らみ、不思議な出来事に巻き込まれ、富士の樹海にまで出かけていき、自分が自分でわからなくなり・・
遭難したのは結局誰なのか?誰の伝記を誰が書いているのか?
ゆっくり休憩を入れながら読み進めていかないと、自分のよって立つ位置がどんどんぶれていってしまうような、不安感を覚えます。
すぐには慣れていかない折原一マジックですが、はまってしまうとどんどん読まずにはいられない折原一の作品です。