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感想・書評『ズッコケ中年三人組:那須正幹』ネタバレ注意「ハチベエが実家の八百屋から商売変えしてコンビニ経営、ハカセが中学生教師、モーちゃんが大阪で就職していたもののリストラ」(レビュー)。 #読書


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ズッコケ中年三人組 那須 正幹

あの児童文学「ズッコケ三人組」シリーズの続編です。ループしつつ実に20年以上続いたシリーズですが2004年に完結しました。「ズッコケ中年三人組」はその一年後に発行された作品です。作中では小学校卒業から28年、三人も40才になっています。三人組たちはそれぞれ、ハチベエが実家の八百屋から商売変えしてコンビニ経営、ハカセが中学生教師、モーちゃんが大阪で就職していたもののリストラされ実家に帰って来て現在はレンタルビデオの店員のアルバイトをやっています。

全くさえない中年の三人ですが、元々がさえない小学生だったので変わっていないとも言えます。そんな三人の所にかつて何度も対戦した怪盗Xから挑戦がきます。本人いわく、妻も亡くなり娘も独立し、老いさらばえる前にもう一度血沸き肉踊る経験をしたいとのこと。実にはた迷惑なことですが、この事をきっかけに疎遠だった三人は再び行動を共にするようになるのです。最初に読んだ際はしょぼくれた三人を見るのが辛かったですが、読み進めるうちに段々とイキイキとし始め調子を戻していくのが良いです。最終的にはこれまで同様怪盗Xに一杯食わされることになりますが、それまでうつむいていた三人が明るく前を向いているラストは読んでいてさわやかでした。子供の頃を懐かしがって最近楽しくない人にオススメです。