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感想・書評『貘の檻:道尾秀介』ネタバレ注意「自分が父になったときに、息子にどう接してよいのかわからない主人公」(レビュー)。 #読書


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「獏の檻」道尾秀介・著 長編ミステリー

田舎で育ち父親との関係が希薄だったので、自分が父になったときに、息子にどう接してよいのかわからない主人公です。幼い時の忘れたい記憶にずっと追い詰められていて、人間関係がうまく結べない主人公です。
息子を連れて、育った村を訪ねるところから、物語が動き始めます。とても複雑で、因縁に満ちた事件があり、いったいどれが真実なのか、わかってくるまでに、二転三転します。
実は父親の事故は、仲間によってはめられたのだということがわかり、そこから主人公の不幸が始まります。父親は実は人を殺しておらず、母親も実は父を殺していないのです。
読み終わってみると、主人公と息子の関係が、しっかりと築かれており、これからは好転していくのではないかと思われます。
不幸な中で両親を亡くすことになった主人公ですが、息子が頼りになる程、成長したことが、この物語の救いになります。
それにしても終盤の、え!この人が・・犯人!の、展開にはびっくりしました。まさかの展開でした。まったく考えもしませんでした。