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感想・書評『百田尚樹さんの「幻庵」上下巻 出版 文芸春秋』ネタバレ注意「百田さん自身が権力にしっぽを振って書いている」(レビュー)。 #読書


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百田尚樹さんの「幻庵」上下巻 出版 文芸春秋

正直に書きます、百田尚樹の小説は「永遠のゼロ」「海賊と呼ばれた男」等を読んだことが有りますが、その他の作品も何冊か読みましたが、最初の「永遠のゼロ」や「海賊と呼ばれた男」ほど、さして面白くなかったのと、なんか百田さん自身が権力にしっぽを振って書いているようで(権力者の意向を気にしながら書いている)そんな、感じを受けたので好きではありませんでした。

この「幻庵」は、題名を見た感じお坊さんの本かな、それとも、江戸城の奥に仕えていた茶坊主の話かな、と思い手にとって見ました。元々、僕は上下巻2巻の小説とか、3巻以上の超ロング小説が好きな人間なので、なおさら興味があったのです。特に最近の本の流行と言おうか、風潮と言おうか、フォントを大きく撮って、行間を広げ、余白を多くとってページ数を稼ぐ、なんともいやらしい本の多いこと!虫唾が走ります。その点、この本はまともでした、いや、全く経験したことのない囲碁の世界の話で、最初はチンプンカンプンでしたが、登場する囲碁の世界の天才たちの勝負の様子を想像している内に、段々とその世界に入り込んでいる自分を見つけて愕然としています。私は今年で67歳になります。これから囲碁を始めても、満足に指すことすら出来ないだろうと解っているのですが、本を買って、始めて見ようかな、とそんな気持ちに、ちょっぴりさせてくれる本です。百田さん、囲碁の世界にお誘い頂いてありがとう!!勝負師は凄いですね!