ナカノ実験室

ナカノ実験室が行う実験的なブログです。

スポンサーリンク

感想・書評『レイニー・レイニー・ブルー:柄刀一・著』ネタバレ注意「主人公は下半身の不自由な、車いすの青年です」(レビュー)。 #読書


【おすすめ情報】知らない人は損している!「アマゾン業務用ストア」で便利でお安く。

「レイニー・レイニー・ブルー」柄刀一・著

主人公は下半身の不自由な、車いすの青年です。自分で車いすを動かし、車にも乗り、実にアクティブです。
名前からと、皮肉な物言いからとで「熊ん蜂」と呼ばれています。女性介護福祉士を「ワトソン」役にして、事件の謎を解き明かしていきます。
強気で、皮肉屋な主人公ですが、折々に不自由な体をじれったく、悔しく、思う気持ちがにじみ出てきます。
でも、本人はとても強いのです。同情などしてほしくないのです。それがわかるまで、「ワトソン」役の、女性看護師はちょっとつらい思いをしましたが、慣れてきて「熊ん蜂」の気持ちを推し量れるようになります。
すべての事件において、綿密な観察と、深い思考で事件を解決に導いていきます。納得の出来る話ばかりです。実は優しい「熊ん蜂」なのですが、優しさは前面には出てきません。しっかりと観察すること、思考することによって、「熊ん蜂」の心情をくみ取ることができるのです。
物語の終わりになって、「ワトソン」役の女性看護師は、良き相棒にとなっていきます。