インターネットはからっぽの洞窟 クリフォード ストール (著), 倉骨 彰 (翻訳)
私は、1980年台から2000年台に出版された未来を予想した本を、今読むのが大好きです。なぜなら、その当時の著者がどれほど今を予想できたか?また、テクノロジーがどの程度のスピードで進んでいくのかを再確認できる点。
また、価値観がどれほど変わっているのかなど、時代の流れを見直すことができるからです。また、そこから新しい価値観が生み出せるかもしれないという期待感もあります。
さて、インターネットはからっぽの洞窟は、1997年のインターネット黎明期の発行で、インターネットについてかなりネガティブにとらえています。なんでピザをインターネットで注文する必要があるんだ。や、人と人の結びつきが希薄になるんじゃないかとか。当たっている点もありますが、大きな違いもあります。
著者が見えなかった未来は、スマートフォンの登場でしょう。スマートフォンの登場でインターネットがインターネットでなくなってしまいましたから、今やインターネットを使っていると意識しているスマートフォンユーザはどれぐらいいるでしょうか?改めて、インターネットは私達の生活にどのようなインパクトを与えたのか?これからどんなサービスが必要なのかを再考するには、楽しい本です。