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感想・書評『マツリカ・マハリタ:相沢沙呼著』ネタバレ注意「どS美少女と情けない少年のミステリー」(レビュー)。 #読書


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「マツリカ・マハリタ」(相沢沙呼著)どS美少女と情けない少年のミステリー

廃墟のビルに住んでいる絶世の美少女にしてS体質のマツリカと、彼女にいいようにこき使われながらも、彼女のことが好きな高校2年生の〈僕〉柴山祐希がおりなす連作ミステリーです。
シリーズものの第2作です。第1作では〈僕〉は本当にひとりぼっちで、そのことをウジウジと悩んでいたのですが、この第2作になって、友だちができて、作品が明るくなったように感じられました。
いろいろと魅力はあるのですが、そのひとつが、いわゆる日常の謎を扱いながら、たいくつしないということです。
(日常の謎ミステリーでは、謎解きがなされても、「ふうん、そう。だから何なの。それがどうしたの」となりがちなのです。)
たいくつしない理由としては、
(1)いかにも不思議な謎であること。
(2)犯罪ではないが、事件ではあること。つまり、登場人物たちにとっては切実な問題であること。
(3)謎の解決がけっこうショッキングなものがあること。
といったことが考えられます。
(3)については、第1話の謎解きが典型なのですが、ネタバレになるので、何も書けません。ご容赦を。
とにかく、青春ミステリーとしておもしろい作品だと思います。

マツリカ・マハリタ (角川文庫)