ナカノ実験室

ナカノ実験室が行う実験的なブログです。

スポンサーリンク

感想・書評『海の底:有川浩・著』ネタバレ注意「米軍横須賀基地の桜祭りで一般開放されていた日に、事件が起こりました」(レビュー)。 #読書


【おすすめ情報】知らない人は損している!「アマゾン業務用ストア」で便利でお安く。

「海の底」 有川浩・著 「塩の街」「空の中」とで、自衛隊3部作と言われています。

米軍横須賀基地の桜祭りで一般開放されていた日に、事件が起こりました。巨大な赤い甲殻類の大群が基地を襲ってきたのです。まるでザリガニのような化け物!です。
次々と人を襲い、人々が食われていきます。危うく逃げ延びた子供たちと、自衛隊員が係留されていた潜水艦に立てこもります。
とりあえずは危険を逃れた子供たちですが、閉じ込められた狭い艦内で、次々と事件が起こります。
近所の子供たちなので、皆が知り合いですが、子供たちの中に微妙な関係ができていました。いじめっ子がいて、いじめられる子がいて、複雑に絡んだ関係なのです。
数日閉じこめられている間に、徐々に子供たちの関係が変わってきます。二人の大人(自衛隊員)も、普段は子供の相手をしたことがないので、とても苦労をします。
子供たち、そして大人の、それぞれの成長の物語です。これはぜひ中学生・高校生に読んでほしい物語です。
有名な「図書館戦争」の著者の作品ですので、とてもうまく子供たちの心の動きを描いています。
この事件は米軍の基地内でおこったので、米軍と、自衛隊と、警察との微妙な関係は、大人の読者にとっては、とても興味のあるところです。
大人にも、青少年にも、どちらにもおすすめです。できれば「塩の街」「空の中」も読んでみることを、お勧めします。