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感想・書評『悪魔がここにいる:今邑彩・著』ネタバレ注意「薔薇の花咲くお屋敷で暮らす兄と、体の悪い歩けない妹」(レビュー)。 #読書


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「悪魔がここにいる」 今邑彩・著

この作品のアイデアは、ある映画から想を得て、書かれたものです。読んだあとで、その映画に思い当ることができるでしょうか?が、作者からの挑戦です。
古い映画なのでね~難しいかもしれません。
薔薇の花咲くお屋敷で暮らす兄と、体の悪い歩けない妹。その家と、バラ園に惹かれて、知り合いになる主人公。
この主人公が事件に巻き込まれていきます。この兄の2番目の妻が、窓から飛び降りてなくなります。
この事件の影にちらつく最初の妻の姿・・最初の妻は、実在したのか?と、ちょっとヒントになってしまいますが、それが物語のカギになります。
主人公には幸せになってもらいたいと思うのですが、はたしてどうなるのでしょうか?
最後の最後は、読者の想像に任せられていますが、この兄と妹の暮らすお屋敷とバラ園は、他者の入り込むことのできない、閉鎖された世界であるべきなのかもしれません。
見事に「怖い」作品に仕上がっています。描く力のある作者ですので、このバラ園とお屋敷が、目に浮かんでくるようです。
素晴らしすぎて、「怖い」ところです。ふつうの人は立ち入らない方が良いでしょう。