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感想・書評『母ではなくて、親になる:山崎ナオコーラ・著』ネタバレ注意「子どもを出産して、1歳ごろまで育てていく様子を綴ったエッセイ」(レビュー)。 #読書


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「母ではなくて、親になる」 山崎ナオコーラ・著

著者の山崎さんが子どもを出産して、1歳ごろまで育てていく様子を綴ったエッセイです。
これまで育児エッセイは色々と読みましたが、そのどれにも似ていない独特な作品でした。

なんだか自分と近い部分が多いなぁと感じ山崎さんの経歴を見たところ、同い年で大学時代は日本文学が専門だったのも同じで、勝手ながらなんだかとても親近感を覚えました。とにかく冷静に物事を見つめ、考察しているところがすごいです。私の子どもはもう大きくなってしまいましたが、もし赤ん坊を育てている真っ最中にこの本に出会えていたらどんな気持ちになっただろう、などと考えたりしました。
ドキリとしたのは「男を批判していい気になっているエセフェミニストがいる」という一文です。夫に辛く当たってしまった自分を反省し、どうすればもっと良い関係性が築けるのか模索するきっかけになりました。
また、子どもとの暮らしは「今」の存在感がありすぎて未来はどうでもよく思えたり、生命力あふれるものに触れて「もう死んでもいい」と思ったという話には涙が出ました。私もまだまだ子育てが続く日々ですが、やはり自分の勘や感覚を大事に私らしさを忘れずやっていきたいと、改めて思いました。