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感想・書評『裏世界ピクニック・宮沢伊織』ネタバレ注意「"くねくね""八尺様"が出現する」(レビュー)。 #読書


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タイトル「裏世界ピクニック」 宮沢伊織

"くねくね""八尺様"が出現する、裏世界。
私はホラーが苦手です。ですので、そのあらすじの一文を見ただけでは読むのをやめようと思ったかもしれません。ですが、ここに「ピクニック」という明るい言葉。表紙を飾る綺麗な絵。そして表紙の主人公と思わしき少女が持っているのは銃。ちょっと面白い組み合わせに興味を惹かれ、読み進めました。
独特の世界観と解釈で都市伝説のホラー読み解き、毎回絶体絶命と思える状況からなんとか生き返る主人公たちがとても面白い。
ホラーとして評価したいのは、都市伝説を退治するのではなく「なんとか逃げ帰る」というだけなこと。
主人公の女の子がホラーへの理解力が高いのですが、ホラーの正体がわかったと思う瞬間にさらに新しい恐怖が襲ってくる。
ゾクゾクしました。
そして内容は実際に噂もされている都市伝説なのです。もしかしたら近くに、今この後ろに……。
正直寝れなくなります。

なんとか読み進められたのは、主人公が理性的で、そして人間らしく、可愛らしいから。
ゆえに人は万能ではないことがわかるのです。