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感想・書評『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い:西尾維新』ネタバレ注意「二十歳で講談社のメフィスト賞を取った時の作品」(レビュー)。 #読書


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クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い これを二十歳が書いたとは

テレビアニメ化もした「化物語」や「めだかボックス」などの原作者として有名な西尾維新のデビュー作。実力派であり多産家でもある作家が、二十歳で講談社のメフィスト賞を取った時の作品がどれほどのものなのか気になり手に取ってみました。
数人の天才たちが集まった日本海に浮かぶとある孤島で起こった首切り殺人の犯人を、主人公「ぼく」が探す物語。登場人物たちはほとんどが女の子で、その全員が強烈なキャラクター性を持っています。いうなれば本格ミステリーと萌え系ライトノベルの融合したような作品で、初めてミステリーで登場人物たちが死んでいくのを残念に感じたほどです。描写や切り口も鋭い上に繊細で、これを二十歳で書き上げたのかと思うと頭の下がる思いがしました。
また天才たちが世の中で議論されている様々なことについて言及する場面も数多く描かれており、どれも自分のことを言われたようで一瞬ドキッとしてしまうほど真をついた語り口で、自己啓発本としての一面さえも兼ね備えた名著でした。