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感想・書評『アナログ:ビートたけし・著』ネタバレ注意「主人公である30代のインテリアデザイナー水島は、ある日喫茶店で」(レビュー)。 #読書


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「アナログ」 ビートたけし・著

ビートたけしさんと言えば、体を張ったコントや「HANA―BI」などの暴力的な描写が衝撃だった映画のイメージが強くあります。そんなたけしさんが恋愛小説を出版したと知り、とても気になって手に取ってみた一冊です。
主人公である30代のインテリアデザイナー水島は、ある日喫茶店でたまたま話をした女性みゆきに惹かれます。連絡先を交換したりなどはせず、毎週木曜日に同じお店で会う約束だけで進んでいく、二人の純愛が描かれています。
水島の悪友である山下と高木の言動があまりに下品で、最初は少しうんざりしてしまいました。しかし、水島の母が亡くなるという切羽詰まった状況になると、友人のために全力で奔走する姿にぐっときました。普段はバカ話ばかりしているどうしようもない男三人組だったのに、内に秘めた熱い友情が垣間見えた時には胸打たれるものがあります。みゆきが事故に遭うというクライマックスの急展開には少し興ざめしましたが、純粋に人を思う気持ちを教えられたような優しさを感じる作品でした。