「井上芳雄 開演です!」 グラビア、インタビューなどの掲載本
約10年前の本だったので買おうか迷いましたが、20代の頃の井上さんの活動ぶりも見てみたくて結局は手に取ってしまいました。
今よりもだいぶ若く、少年っぽさの残る写真がたくさん収められています。帯の宣伝文はなんと今は亡き大女優である森光子さんが書かれていて、びっくりしました。20歳での鮮烈なデビュー以来、ミュージカル界のプリンスとして第一線でずっと活動されてきた井上さんですが、素朴というか日常はごく普通で親近感が持てます。でもそれゆえの苦労もきっとたくさんあったのだろうなと思いました。
デビュー当時は、なぜ自分が応援してもらえるのかうまく理解できなかった時期もあったという話は、一人のごく普通の人間としてのまっとうな悩みですよね。精神的にも肉体的にも身を削る舞台役者の仕事を、永遠に続けていくのは人間としてどうなんだろうと思う、と率直に語っていたのが印象的でした。ファンクラブ会員限定のブログも一部掲載されており、素顔が垣間見えてとても興味深かったです。