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感想・書評『屍人荘の殺人:今村昌弘』ネタバレ注意「ミステリー注目作のランキングで一位になっていたので」(レビュー)。 #読書


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今村昌弘(いまむらまさひろ) 屍人荘の殺人

普段からよく本を読むのですが、ミステリー物には目がないので注目作と言われると読まずにいられません。この「屍人荘の殺人」はミステリー注目作のランキングで一位になっていたので、先日時間の空いた時に一晩で読破いたしました。

「大学のミステリーサークル部の主人公と事件好きの先輩がいわくつきの映画研究会の夏合宿に参加するために、山の中のペンションを訪問するのですが、そこで事件に巻き込まれるという」というあらすじを見ると、いかにもありがちなミステリー作品なのですが、この作品の凄さはそこに「ゾンビ」という予想もしなかった得体を絡めてくる事ですね。ミステリーでクローズドサークル(密室モノ)に陥ってしまうのは定番ですが、ゾンビという未曾有の物体に遭遇してペンションに引きこもらざるを得なくなるという設定は斬新でした。そこから”ゾンビに包囲されているというパニック状態を利用して、次々と参加者が何者かに殺されていく”という展開になるのですが、「ゾンビと内部にいる人間の敵」という二つの構造が、最後までハラハラドキドキ飽きずに読者を魅了します。斬新なアイデアと緊迫する意外性が交錯する展開は手に汗握ること間違いなしなので、刺激のあるミステリー作品を読んでみたいという方には是非読んで欲しいですね。