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感想・書評『銀二貫:高田郁・著』ネタバレ注意「侍の子ですが、辛抱の出来る子で、店を背負っていくほどに成長」(レビュー)。 #読書


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「銀二貫」 高田郁・著 「仇討ち」を買い取った話です。

寒天問屋の主人が、目の前で起きた「仇討ち」を、止めに入り「銀二貫」で、買い取ります。その時の残された子を、引き取ることになります。侍の子ですが、辛抱の出来る子で、店を背負っていくほどに成長していきます。
店の主人・番頭・丁稚仲間が、一人一人丁寧に描かれており、一人前になるまでの苦労、周囲の思いやり、皆の信心の心に、感動します。
なかなか本を読んで、泣くほどの感動には、そうそう出会えませんが、この本は久々に出会った「泣き本」でした。
正直に、正面から、努力していれば、必ず報われるのだという、人生の根本を丁寧に描いています。今まで生きて来てよかったと、ハッピーエンドになります。
そこまでは何度もくじけそうになる不幸と、不運に襲われるのですが、自分の力と、まわりの人々の援助で、一つ一つ克服していきます。
恩のある料理人の一言「もっと腰の強い寒天が欲しい」を実現するために、何年も苦労する主人公の、少年期から青年期への半生が描かれています。
これからも地道な苦労を重ねつつ、店は繁栄していくのでしょう。