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感想・書評『胡蝶殺し:近藤史恵・著』ネタバレ注意「歌舞伎役者の父親を亡くした少年の、後見人になる「市川萩太郎」です」(レビュー)。 #読書


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「胡蝶殺し」 近藤史恵・著 歌舞伎の世界の物語

幼くして歌舞伎役者の父親を亡くした少年の、後見人になる「市川萩太郎」です。「萩太郎」の息子と、預かる少年は同い年です。
息子のほうがまだまだ幼く、歌舞伎に興味を示しません。
二人の初共演に、「重の井子別れ」の「三吉」を、少年に、セリフの少ない「調姫」を息子にやらせることにしました。二人は一緒に稽古を重ねます。
前日の稽古で少年にトラブルが・・急遽、息子を「三吉」役に当てることになります。
少年は病のせいで、片耳が難聴になり、歌舞伎をやめてしまいますが、やはり踊りが好きなのが忘れられずに、また再会して、歌舞伎に復帰することになります。
実は、歌舞伎をやめたわけは、母親を守るためだったという理由があかされます。歌舞伎をやめると決めたときの少年の言った言葉の意味が、やっと分かってくるのです。
「春興鏡獅子」の「胡蝶の精」で、二人共演が、やっとかなうことになるのです。歌舞伎役者の暮らし、歌舞伎の裏側、歌舞伎の演目など、興味深い描写もたくさんあります。