※こちらの記事は、在宅ワークで寄稿を募集したアニメ感想記事です。
一昨日、スタジオジブリ作成のアニメ映画、かぐや姫の物語を見てきました。
予告編を見た時からとっても気になっていたのですが、まず目を引くものはあの絵の世界観です。まるで水墨画のような、淡い色遣い。
個人的にこのタッチは結局好きにはなれませんでしたが、かぐや姫の物語という、日本で育った人であればほとんどの人が知っている物語である昔話の、「昔話感」「幻想的なイメージ」を演出するには十分なタッチだったと思います。水墨画のようなタッチのもの、敢えて細かいところまで描きこまず、余白を恐れず、スクリーンの空間を大胆に使う手法は圧巻ではありました。
ただ、特筆すべきは、その話の内容でした。竹取物語の話を、詳細まで知っている人はそう多くないとは思うのですが、実はちっとも古い、昔話ではないのです。現代でも十分にあり得る話です。良いとされているもの、悪いとされているもの、現代に数多くみられる「スローライフ」信仰、そういうものが詰まっていました。人々の価値観は時代を超えても大きくは変わりません。物語が訴える事柄も、変わりません。なのになぜ、人間は何度も何度も同じ過ちを繰り返すのでしょうね。