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感想・書評/旅猫レポート(有川浩)青年・宮脇悟とその飼い猫・ナナの一人と一匹の視点から…ネタバレ注意。


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※こちらの記事は、在宅ワークで寄稿を募集した小説感想記事です。

『旅猫レポート』(有川浩)

 有川浩と言えば、少し前にTVドラマ化された『空飛ぶ広報室』を始め、幾つもの小説が評価されている近年人気の小説家です。

 デビュー作の『塩の街』やアニメ化・ドラマ化された『図書館戦争』等の軍事系をテーマにした恋愛小説の多い彼女ですが、他にも様々な作品があります。その一つが『旅猫レポート』です。

 『旅猫レポート』は30少し手前の青年・宮脇悟とその飼い猫・ナナの一人と一匹の視点から語られる物語です。とある事情からナナを飼えなくなった悟はナナを引き取ってくれる人を探して知り合いを訪ね歩きます。小学校以来の幼馴染、中学校の頃の親友、高校の同級生。引き取って欲しい悟と別れる気の更々無いナナの行動が微笑ましく、笑いを誘います。

 そして最後に辿り着いた土地で彼らの旅は終わりを迎えます。彼らの別れは少し悲しくて、それでも笑顔があって。後に再会した彼らは再び旅に出ます。

 猫がそれほど好きじゃない人も、野良猫を見ればかまってしまうほど猫好きな人も、是非読んで欲しい一冊です。