※こちらの記事は、在宅ワークで寄稿を募集した小説感想記事です。
この本は短編の恋愛小説がいくつかまとめてある本なんですが、情熱的な愛や恋ではなく、淡々と過ぎていく日々の中で沸き起こる恋愛感情が丁寧に描かれていて好きです。
江國香織さんや角田光代さんといった人気作家の小説もいいのですが、恋愛小説なのにどの小説もどことなく恋愛に対して冷めた印象になっているのが印象的です。特に井上荒野さんの「帰れない猫」は韓国で映画化されていて、小説より先に映画を見たのですが、小説のほうがさっぱりとした印象をうけました。
男女の恋愛に対する考え方、とらえ方、行動の違いなどを考えさせられる本になっていると思います。短編小説なのであっという間に読めるのがいいですし、また続きが気になってしまうのもいいところです。その後どうなっていくのだろう、と他人の恋愛を心配しているような気分にもなれます。
切ない部分や感じ方、話の内容はほとんど女性用ですが、男性が読んでみても面白いのではないかと思います。