寄稿をいただきました。
ヘルタースケルター(書いてから思い出しました。R15指定でしたが納品だけでもさせてください)
ヘルタースケルターは日本語で「しっちゃかめっちゃか」という意味があるようですが、まさに沢尻エリカさん扮する主人公のりりこは「しっちゃかめっちゃか」と表現するに値する生き様。また彼女の心模様がうまく描写された映画でした。
私が強く共感したのは衰え、時の流れ、上には上がいるという現実を受け止められずにもがき苦しんでいるりりこの姿。猟奇的な行動に出たかと思えば、時には子供のように泣きわめく姿が今でも脳裏に過ります。
衰えや時の流れに勝てないことへの劣等感は多かれ少なかれ、誰にでもあると思うのですが、女性は特にこのような気持ちが強いのではないかと思います。思わず、クライマックスでは涙してしまいました。
この作品は沢尻さんがヌードになったということで騒ぎ立てられていましたが、これはもう騒ぎ立てるものではなく芸術であると私は思います。男性に注目される映画というよりは、むしろ女性に見てほしい映画です。そして、沢尻さんの圧巻の演技力。これもかなりの見どころになっています。