寄稿をいただきました。
永遠のゼロ
第二次世界大戦中を舞台にした作品、とくに戦争をがっつり描いている作品は苦手なのですが、この作品は戦争を描いているというより主人公宮部久蔵の人生を描いているという感じがしました。
特攻で亡くなった宮部久蔵について彼の孫が彼を知る人物にインタビューすることで明らかにしていきます。宮部久蔵は「死にたくない」と口にし、戦い方も逃げるかのようなもので仲間たちからは、臆病者と言われていました。
なぜ彼が死にたくないと思っているのかというと、妻と子供がいるからです。そしてこれは原作には書かれていないのですが、宮部久蔵は死にたくなかったのではなく、”死ぬことで妻と子供の人生が崩壊させたくない”という思いがあったからです。
映画は基本的に原作に忠実でしたが、この宮部の想いが新たに加えられることでより感動的な物語になっていたと思います。