寄稿頂きました。
アストロ球団
野球漫画ではあるけれど、チームメイトが揃うのは最終回になってからと言うとんでもない漫画。最後は日本と飛び出し、世界の野球と戦いに行く彼らアストロ超人は、一試合完全燃焼と言う熱い魂を持っている。なにせ、九回裏までやった試合はたったの三試合しか無いのだ。それも、一試合終わる事に全員満身創痍。特にすさまじいのは、火の玉ファイターこと明智球七。
客席に落ちて傷だらけになろうがアキレス腱を切ろうが執念で走るその姿は、完全燃焼に相応しい戦いっぷり。最後はジャイアンツその他球団からの圧力から日本での試合が出来なくなってしまうが、それでも彼らは野球を止める事は無い。超人と見紛うばかりのプレイをする、まだ見ぬ野球と戦うのだ。
内容はとにかく熱い。今からすればどういう発想をしたのか分からないその奇抜な野球スタイルは、見る者の心を掴んで離さない。ジャコビニ流星打法、ファントム大魔球、アンドロメダ大星雲打法と、字面を見るだけでは想像出来ない様な必殺技が飛び交う試合を見た後は、何故か無性に野球がしたくなる。