」で便利でお安く。寄稿頂きました。
エクセル・サーガ
ここまで吹っ切れているギャグ漫画も珍しい。マイナーなパロディネタや口に出すと桜田門組の人に睨まれる様な不謹慎ネタにまみれたハイテンションコメディだが、その裏できちんとした真面目な話も進行すると言う素晴らしさ。世界征服、ではなくその第一歩に市街征服と言う小さい望みを掲げる秘密組織アクロスに所属する主人公「エクセル」は、日々その活動資金を集める為にアルバイトや小金稼ぎにあくせく働く。
最終的に市街どころか世界征服を果たしてしまうのだが、そこまで成長したにも関わらずやってる事は普段と変わらない。シリアスな展開が最終回直前まであったと言うのにそれを微塵も感じさせない能天気さ。ラスボスに対していつも通りお仕置き用の落とし穴を使うエクセルの上司でありアクロスのトップ「イルパラッツォ」に不覚ながら感動したと言うのにどこへ行ったと言うのか。読み切り思ったのは只一つ。終始一貫して、この漫画は真面目に不真面目なのだろうと。
