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魔術士オーフェンはぐれ旅/感想・書評・秋田先生によるファンの間で秋田節と呼ばれるような内容がメイン…ネタバレ注意。


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魔術士オーフェンはぐれ旅

いわゆるファンタジー小説の一つではありますが、かなり作者の特徴が前面に出ている作品でもあります。最初こそ一般のファンタジー小説のような展開も目に付きますが、物語が進むにつれて徐々に作者である秋田先生によるファンの間で秋田節と呼ばれるような内容がメインになってきます。

本作における最大の要素は緻密な設定による世界観とそれに基づいたキャラクター性の高さでしょう。その中でも独創的なのは「神」に対する設定です。神と言えば全知全能であり、人々の信仰の対象であるというのが一般的なイメージでしょう。この作品においても信仰の対象ではあるのですが全知全能ではありません。この作品における全知全能の存在とは「常世法則そのもの」であり、全知全能だったものが神として受肉してしまったことで限りなく全知全能に近くありながらも全知全能そのものではない神が存在してしまった、という設定なのです。そして神は全知全能に戻るためにオーフェンら人間種族などを滅ぼそうとしてくるのです。
長々と語ってしまいましたがこれは秋田節の一部分です。このように他のファンタジー小説とは違った独創的な内容が本作の魅力なのです。