ナカノ実験室

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コインロッカー・ベイビーズ/感想&あらすじ・養護施設で安定して生活していましたが、その1人のハクは心が弱く…ネタバレ注意。


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寄稿を頂きました。

コインロッカー・ベイビーズ

 村上龍(むらかみりゅう)作のコインロッカー・ベイビーズは、コインロッカーに捨てられた2人の子どもの話です。
 2人は、養護施設で安定して生活していましたが、その1人のハクは心が弱く前に出ようとすることがなく、もう1人キクはしっかりし、みんなのリーダーになるような人間となっていきます。

 施設を離れることになった2人は、全く違う道を歩むようになっていきます。
 実際にコインロッカーに捨てられた子どもは、全員亡くなっています。しかし、その中に捨てられるということは、母のぬくもりを知らずに育つということです。この小説の中では、極端に描かれていますが、こんなに人は壊れてしまうのかと、手が震えながら読みました。ハクは、自らを犠牲にしながら生きる手段を探し、キクは、周りの人間を巻き込みながら自分の生きる場所を探すのです。読み終わるまで、何もしたくないような気持ちに引き込まれるこの作品を、一言で言い表すのは非常に難しいですが、たくさんの人に読んでほしいと思います。