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卵の緒(瀬尾まいこ)感想&あらすじ・暗い話なのかと思いながら読み進めると…ネタバレ注意。


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寄稿を頂きました。

卵の緒(作者、瀬尾まいこ)

「僕は捨て子だ」そんな言葉から始まるこの小説。暗い話なのかと思いながら読み進めると、まったく予想しなかった、あたたかな物語が始まります。主人公は、自分が捨て子なのではと疑う小学校5年生の少年。母親と2人で暮らしています。

この母親の性格がとにかくすばらしいのです。明るくユーモアたっぷりで、細かいことにこだわらない。そして、ひたむきに子どもを愛し続ける。この小説を読んだ時、私はすっかりこの人の魅力にやられました。そして、いつかこんな母親になりたいものだと強く思いました。主人公をとりまく様々な関係。親戚、学校の先生、友達、そして母親の恋人。そんなまわりの人間と関わりながら、主人公が感じた気持ちは、そのまままっすぐ読者の心にも響いてきます。家族とは何か、血の繋がりとは何か、人を好きになるとはどういうことか。私の人生に静かに優しく影響を与えた一冊です。他一編(7`s blood)収録。