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金田一少年の事件簿3、4巻・雪夜叉伝説殺人事件/感想&あらすじ・背氷村にやってきた金田一一、ドッキリ撮影中に女優・加納りえが…ネタバレ注意。


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  • 原作/金成陽三郎 漫画/さとうふみや

一言感想

悲しみと絶望が人を夜叉にする、雪夜叉伝説殺人事件。

面白いところ。

ドッキリテレビの撮影アルバイトのために、背氷村にやってきた金田一一(きんだいちはじめ)と撮影スタッフたちの前で、ドッキリ撮影中に女優・加納りえが背氷村の伝説・雪夜叉に殺害される。そこから連続殺人事件の幕が開きます。
ドッキリ撮影に、本物の警察である剣持(オペラ座館に登場)とエリート警視・明智も参加していたのですが、今回の金田一はただ一人で事件解決をするのではなく、推理合戦をします。

明智の推理の穴を見つけ論破したり、過去の映像や、今回撮影した映像を検証している最中、村の老人が“鬼火”を見たと言い、それがずっと一の頭の中に残っていきます。
加納・明石・比留田が殺され、その三人の共通項を見つけたところから事件を紐解いていき、今回の殺人事件が十年前の飛行機事故に関連するものだと判明したところで、新たに人が死にます。
自殺した、画家氷室に扮した水沼を犯人とし推理した明智に焦ることなく、自分の考えや推理、状況や証拠などを組み合わせ、そして老人の言った“鬼火”を見たという言葉で犯人をきっちりと捕まえるところは流石です。
事件も解決し、きっちり明智警視にも勝ち、金田一の完全勝利です。
事件の真相は、自分たちの欲のため、母親を見殺しにした加納たちへの復讐だったのですが、そのことでまだ幼い子供に殺人を決意させてしまい、それをずっと心の支えにして生きてきた犯人を考えると悲しい事件だなと思いました。
犯人を、雪夜叉伝説になぞらえた、「愛するものを失った悲しみと絶望が一人の女を夜叉に変えた、悲しい夜叉(まもの)に」という言葉が、事件と犯人の過去に合い、すごく心に残ります。