最終回まで読むのが苦しかった僕等がいた
当時中学生だった私は、他の少女漫画を読むのと同じように軽い気持ちでこの漫画を手に取りました。最終回までかなり長く続いた漫画ですが、他の少女漫画と違ったのは読むたびにどんどん苦しくて切なくなっていくんです。
少女漫画というとほとんどがハッピーエンドで終わるはずなのにこの漫画の主人公の七海と矢野は幸せになれないんじゃないのかって思ってしまうくらい二人の抱えている問題が深いんです。本当の話みたいにありそうなかんじなのに、ただただ深いんです。七海と矢野が背負う悲しみがリアルで、自分自身が辛くなります。でも、こんな悲しくて辛い過去と現実が最終回の直前まであるのに、最後の最後で本当のハッピーエンド、というか芯からの幸せが訪れるんです。なんだかドラマのようなストーリーの展開で感情移入しまくってしまいます。最終回までにたくさんの別れがあったけれど、離れていた二人が月日がたってまた巡り会って、たくさんの辛いことを経験した二人が幸せになれて本当によかったなって思いました。