」で便利でお安く。ネタバレ注意！妖僕×SS 【皆の幸せをしみじみと感じる原作漫画最終話】
藤原ここあ先生の長編、妖僕×ss。
ついに、ついに！完結です！
物語は、現代。
人間や、遥か昔、妖怪として生きていた先祖の血を持って生まれる、妖怪の先祖返り達が共存する世界。
始まりの舞台は普通の妖怪よりも、命の狙われやすい先祖返りの為に作られた、対妖怪用セレブマンション、メゾン・ド・章樫。
主人公の凛々蝶と、一風変わったマンションの住人達とのやり取りが、コミカルに描かれ思わず笑ってしまう様な素敵な作品です！
第一章から、第三章まである三部構成。
一章後半から、二章、三章とある事件をきっかけに話しが進みます。
もう、その内容が、悲しくて、辛くて！
色々な人との出会い、別れ、そして再び出会う。
最終話間近にして、話しの要となった百鬼夜行の始まり、想い、思惑が語られついにクライマックスに！
多くの先祖返りを手にかけ、思紋に命を終えた先祖返りを捧げ続けた犬神命。
百鬼夜行には、思紋に想いを寄せていた命による、悲しくて、でも優しい意味があったのだと、涙なしでは見れませんでした。
致命傷を受けた命は、最期に思紋に想いを告げ、その永かった生涯を終えます。
この時に、若い出逢いたての二人の描写があるのですが、それが、また！
命の死によって、百鬼夜行はなくなり、先祖返りの凛々蝶達に平和が訪れるます。
二章で、命と友人関係にあった卍里も、最終話ではかなり成長して大人びてましたね！カルタと、命の後を追うようにいってしまった思紋を悼む姿は、何というかもう熟年夫婦の様でした。
二章で、百鬼夜行によってバラバラになり、唯一生き残った連勝。のばらちゃんへ、思い切ってプロポーズ！
飾らずさらりと言ってのける辺り、連勝のかっこよさが滲み出ましたー！
蜻蛉や残夏、その他、先祖返りの面々もそれぞれの道を歩み始めます。
でも何より。
最終話で幸せ感を与えてくれたのは、凛々蝶と双熾。
自由に貪欲に生きていた双熾に光を与えた凛々蝶。
自分の事を嫌い続けた彼女を変えた双熾。
それから、二章で彼等の幸せを願いつつ、消えて行ったもう一人の双熾。
最終話終盤、夏目が最期に見た近い未来の彼等。
結ばれ、子供を得る事が出来た凛々蝶と双熾。二人の間には、二章の双熾の面影を残した男の子。
時は廻り、縁もまた巡り続けるのだと感じる最終話でした！
前作に続き、藤原先生には泣かされまくりです。
胸に響く藤原ここあ先生の作品。
次回作に期待です！
