- 作:雁屋哲 画:花咲アキラ
一言感想
西浜先生が超音波診断器を使いこなせるようになり、山岡士郎の妻のゆう子のお腹の中には双子がいることが分かった。
予定日の一週間前の報告に山岡の父の海原雄山も驚く。双子の位置が定位置ではなかったために心臓の音がひとつしか聞こえずに一人だと思われていたのだ。
帰り道、タクシーの中でゆう子は携帯電話を拾い、奥さんに浮気相手と間違われてしまう。慌てて山岡を呼んで誤解を解くが、携帯電話の持ち主、川村戻雄は浮気などではなかった。
実は先代から「のれん分け」をしてもらえる天ぷら職人だったが、五代目に四代目の真似ではない新しい味を示さないと「のれん分け」は出来ないと言われ、ずっと悩んでいたのだ。
山岡は他の店の物を真似しても良いことを教え、川村は五代目から「のれん分け」の許しを得たのであった。
好きなところ。
今回の話の一番はゆう子と雄山の会話です。
双子だということを報告し、茶室でのひと時を過ごす義父と嫁。本来ならばここに山岡がいれば最高なのに、お互いに歩み寄ろうとはしない。それでも心配はしているようなのにそういうことは感じさせない雄山。
それでもお互いに昔ほどには溝が深くないのは間にゆう子が入ってからかもしれない。これで子供たちが生まれたら…そういう話は読んでいてもほっこりします。