- 作:雁屋哲 画:花咲アキラ
一言感想
入院した山岡士郎の実の父、海原雄山の食欲が戻らない。
臓器など身体ではなく、精神的なものだと医師は言い、それを用意できるのは山岡しかいないと皆が頼むが、承諾しない。
それどころかひどい言葉を言い、怒ったゆう子は子供たちを連れて実家に帰ってしまう。
山岡もひどく苦しむが自分でもどうすることもできない。
次の日、上司に「シロウオ」の取材を頼む山岡。完全な私情と分かっていても行かせる副部長であった。
それを持って栗田家を訪れる山岡。生きたシロウオを食べるのは残酷だが美味しく、爽やかで食欲を増進させる。たくさんあるから欲しい人に配ってくれと言うのが、山岡に言える精一杯であり、それを察したゆう子は子供たちと家に帰るのだった。
翌日、雄山はシロウオを食べ、さらには新しい食べ方までゆう子に教える。完全に食欲が戻ったのであった。
好きなところ。
シロウオを取りに行きたかった山岡は上司にそのことを伝え、副部長は「夫婦の危機を回復するため」と言う山岡の言葉に怒りながらも同行者付きで行かせてくれた。温かい関係だと感じました。
好きなエピソード。
雄山が山岡が用意したシロウオを食べ、元気になるシーン。やはり親子なのか好みが分かっているのか、1回で食欲を回復させた雄山。
ちなみにシロウオを食べたからではなく、食欲が戻ったからシロウオが食べられたのだと言う。