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惑星のさみだれ2巻(水上悟志)感想&あらすじ・犬の騎士・東雲半月の登場により夕日は…ネタバレ注意。


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一言感想

仲間の死により捻くれた主人公の何かが変わり始める巻

面白いところ。

ついに仲間が死にます。命を懸けた戦いと分かってはいても、想像はしていなかったものが実際に泥人形との戦いで命を落とし、それが主人公の夕日に大きな影響を与えます。自分達の野望の邪魔になる敵だと思いつつも、仲間として信頼を寄せ始めていた微妙な心の揺れ動きがうるっときます。

好きなところ。

夕日が強く熱くなり始める所が好きです。犬の騎士・東雲半月の登場により夕日は自分の弱さを思い知るのですが、半月もいつか敵になる相手。姫のため強くなろうと半月に教えを乞います。しかし、半月は泥人形との戦闘中夕日を守り死にました。自分のせいだと責める夕日はただの捻くれた青年ではなくなり始めている様なものがみえだしていて好きです。

好きなキャラ。

2巻で死んでしまった東雲半月。ヒーローに憧れるお調子者の男ですが、自分なりの信念を持っていて半分わざと明るくしているのが格好良いと思います。半分は地ですが。古武術の達人で圧倒的な強さを誇る姫・さみだれさえあしらえる強さを持ちますが、戦闘のさなか「自分を守るので精一杯」と言いつつ夕日を庇い死んでしまいました。

好きなエピソード。

半月と犬のノコの話が泣けます。ヒーローに憧れる半月ですがその反面ヒーローになれない事も知っていました。「空を飛べないから」などと茶化していますが、本当は子供の頃目の前で起こった交通事故で轢かれそうな子供を足がすくんで助けに行けなかったから。普通の反応ですが、一緒にいたノコは子供を助け代わりに死んでしまいました。その事がずっと半月の心に引っ掛かっていたのだと思います。

おすすめ。

理想と現実、破滅の望む心と誰かを思う心など色々な葛藤が見れます。登場人物の心の成長と強さを見て欲しいと思います。

その他。

2巻ではさみだれが地球の破壊を望む理由の一片がわかります。夕日のライバルも登場しますし、色々な面で大事な巻だと思います。