ナカノ実験室

ナカノ実験室が行う実験的なブログです。

スポンサーリンク

鈴木さん全2巻(ヤマダ)感想&あらすじ・ギャグマンガかと思いきや、微妙な恋心、友情の難しさなどよく描かれていて…ネタバレ注意。


【おすすめ情報】知らない人は損している!「アマゾン業務用ストア」で便利でお安く。

一言感想

絵に空白が、というか白色が多くてそれがとても綺麗にみえて目に見えない鮮やかさというか、心象風景がよくわかるので懐かしい感覚に陥ります。

面白いところ。

高校生の夏、まさにこんな感じだったととても懐かしくなりました。ギャグマンガかと思いきや、微妙な恋心、友情の難しさなどよく描かれていて面白いです。校内でどうでもいいことが流行る感じ、文化祭の準備のあの興奮した空気も懐かしくて、ほろ苦さの一切ない、甘酸っぱくてはじけてすぐ消えてしまうソーダみたいな味の作品で何年か前の自分を重ねて愛しくなります。

好きなところ。

薄い水色、濃いライム色、鮮やかな黄色、スイカのような綺麗な赤色。このシンプルな色遣いがたまらなく青春の感じをひきたててくれて、好きです。あの頃の感じはもう味わえない、もう大人になってしまったね、とこの作品を読んでいると切なくなります。クラスで誰かがバカな事をしてみんなで笑って、笑っている誰かをみてときめいている誰かがいて、その誰かを見つめる誰かがまたいて...どの青春も実際にベタでこの作品もそんなベタな内容なのに色遣いやセリフ、表情などの爽やかさがたまらないです。

好きなキャラ。

クラスメイトの田中という男の子です。その名も「田中高菜」。ひらがなにすると「たなかたかな」でしょうか。お調子者で、クラスに一人はいる盛り上げ、いじられ役のお馬鹿な男の子です。親友佐藤のことを好きな高橋という女子を見ているうち、自分が高橋を好きになってしまいます。彼のおかげで鈴木さんに露骨に嫉妬する高橋が嫌な女でなくなるのでかなり好きになりました。賢くても馬鹿でも、恋すると不器用になってしまう感じが綺麗に描かれていると思います。

好きなエピソード。

「スリップ」という話です。売り言葉に買い言葉、エスカレートする口喧嘩の中で勢いに任せて告白ともとれることを乱暴に言う田中。慌てて怒りだす高橋。2人で真っ赤になってでも撤回はしない田中の男らしさは素敵だと思います。

おすすめ。

春夏秋冬という4人組キャラがおすすめです。正直誰が誰だか覚えづらいですが、彼らも最高に面白いです。男の子が集まるとなんであんなにくだらなく面白いことをしだすのでしょうか。基本的に2~4人で行動しているようです。

作品に関する思い出。

表紙を見る限りでは学園ものということしかわかりませんでしたがまさかこんなに爽やかで甘酸っぱいストーリーだと思いませんでした。作者のホームページで全話読むことができますがぜひ本で読んでもらいたいです

作者に関して。

この作品で初めて知りました。自画像?がおにぎりなんでしょうか単行本に描いてありましたが正直ちょっと気持ち悪いです。ツイッターで顔写真を見ることができますがかなりの美人でびっくりしました。

その他。

単行本とWEBマンガでセリフが違うところがありました。個人的に思春期だと心に刺さるようなセリフなのでぜひ比べて探し出してみてほしいです。