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ミスミソウ(押切蓮介)感想&あらすじ・主人公野咲春花(のざきはるか)が家族を殺され、復讐に…ネタバレ注意。 #漫画


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感想

こういういじめは田舎ではありがちです。私の実家の隣町も中学生の悲惨な事件が起こったりしています。隔離されたような土地では閉鎖空間がそこに住み人たち独特で病気の様な不思議な連帯感生みだします。身の回りで起こったことは町内の全員が知っている、名前や年を町内全員が把握しているなど、思春期にはかなり不快だと思います。作中に出てくるクラスメイトたちの親を見ているとあまりの現実っぽさにぞっとします。南(みなみ)という女教師が吊るしあげになった意味がわかりませんがはけ口として利用されたのだと思うと、吐き気がします。

主人公野咲春花(のざきはるか)が家族を殺され、復讐に女子生徒を惨殺したときなぜかほっとしました。奪われた側が奪い返して何が悪いのでしょう、ただ、なにも得るものはありませんが。終盤でいじめのリーダー格の小黒(おぐろ)と和解したのにその後野咲の家族に火を放った首謀者に殺されるのが一番悲しかったです。小黒自身が殺したいと思っていたわけではないようだったので途中まで彼女の考えが謎で、すべてわかった矢先に殺害されたので後味が悪いです。ネタばれをしてしまうと野咲を含め、クラスメイトは全員死ぬのですが、やはりあの状態で救出された妹も死んでしまって、苦しくなるような話でした。
この作品を読んで、作者の押切さんはいつもくだらないけどバカで爆笑できるようなギャグ漫画家だと思っていたのでこんな心に来るような話で驚きました。いままでの押切さんのどの作品のキャラよりこの作品の人間たちが怖かったです。他作品で怖がらせる気があるかどうかはわかりませんが。これで完結しているようで安心しました。