- 原作:時雨沢恵一 作者:晴瀬ひろき
感想
逆シンデレラストーリーみたいで読んでいてすごくハラハラしました。戦後の世界に生きる2世たちの話でしょうが、ちょっと政治的すぎてムズかいいところがあります。純粋に思ったのは、戦争を起こす人の動機は子供の喧嘩のようだなということです。「土地が欲しい」「名誉が欲しい」「先にやられたから」それで武力行使なんて馬鹿すぎると思います。
その馬鹿すぎる行為のせいでたくさんの人が死に、死なずともひどい目にあい、残され、また同じことをやり返す。みっともないことこの上ないなと感じました。子供を見殺しにするはずだったシーンもちょっと理解できません。
リリアとトレイズの関係は「幼馴染」でしっくりくるのですがトレイズがリリアに対してどうしたいのかがよくわかりませんでした。一国の王子であり、正式に結婚したい意志があるのならもう少し言葉で説明しないといけないと思います。「まだ早すぎる」というのは隠されているからこそじわじわと伝わってしまうもので第3者から事実を知った時の不快感は拭えないと思います。隠したいのならもっときちんと立振舞えよって感じです。リリアの両親の様子も意味深でこれからが気になります。小説の方では友人が読んでいて作品の名前自体は知っていたのですが飛行艇や戦争物が苦手だったので敬遠していました。マンガになって少し読みやすくなった様な気がするので、続編を待ちます。