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ボギー・ザ・グレイト(THE GREAT)最終回感想&あらすじネタバレ注意!打切りに納得いかない作品は多数あるが、これ程深い味わいを持ったラストは…。 #懐かしの漫画


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ボギー・ザ・グレイト 第二部はいつ?

ボギー・ザ・グレイトは30年程前に週刊少年ジャンプで連載されていた刑事もので、コルトパイソンを持った狂犬のような刑事と、お坊ちゃんな後輩のコンビが、一筋縄じゃいかない事件やアクの強すぎる犯人達を相手に、それらを凌駕する豪快な展開で解決?していく、驚きと苦笑の連続、そして時に熱いハートを感じさせてくれるタイトル通り「グレイト」な作品である。

ただ、主人公がゴジラのような顔のオッサンであることや、作品の良さが少年達にはチョット伝わりにくかったところがあったせいか、私のテンションのあがりようとは裏腹に、約1年で最終回を迎えてしまった。

この最終エピソードとなった事件は、観客の入った球場を占拠したテロリストと、主人公のボギーが一人で対決しなければならない状況に追い込まれ、観客を人質に取られたボギーはマウンドに一人立たされ、なす術もなく犯人達の出す侮辱的な指示に従っていた。後輩のお坊ちゃん刑事はその一見、無様な様子にかつてのボギーの教え「カッコイイってのは本当はカッコ悪くて、カッコ悪いのが本当はカッコイイんだ」という言葉を思い出し、その状況をグッと堪えて見守る。

そして、テロリストはまんまと国外逃亡をすべく飛行機に乗り込み、歓喜に酔い、逃亡先での生活を語り笑いあう。しかし、その窓の外に信じられない光景を目の当たりにし絶叫する。

飛行機の翼に、コルトパイソンを咥えたボギーがしがみついていたのだ!

テロリストの絶叫と、コルトパイソンの咆哮が大空に響き渡る。

物語はボギーの消息がわからず、様々な憶測が語られて終わる。

こう書くと何だか爽やかだが、そこが後に「魁!男塾」を世に出す宮下あきら様。
こんな展開にせざるを得なかった「オトナの事情」が伺えるかのような大見出しでラストを飾っている。

お坊ちゃん刑事が「僕には聞こえる。怒りに満ちたマグナムの銃声(声)が…」と感傷的に語っている横に、銃を構えるボギーのアップ。そしてその横にそれよりも大きく、ガタガタ震えているリアルな作者自身が描かれているのだ!

何ともアナーキー!こんな寒い終わり方望んでない!と言わんばかりである。

そして心にもない「第一部 完」の文字。当時は本気で第二部を望んでいたが、これは打切りの常套句と知り、作者の無念さを改めて慮ったものである。

他にも打切りに納得いかない作品は多数あるが、これ程深い味わいを持ったラストは未だに出会っていないのである!