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イティハーサ全15巻(水樹和佳)感想&あらすじ・少年鷹野はある日川から流れてきた捨てられた赤ちゃんを拾います…ネタバレ注意。 #マンガ


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感想(少女漫画)

とても難しい作品でした。目に見えない神様を信仰する世界のお話です。少年鷹野はある日川から流れてきた捨てられた赤ちゃんを拾います。その赤ちゃんは女の子でとおこと名づけられ、鷹野の妹として育てられました。残念ながらとおこのこの漢字が私のパソコンでは対応しておらず、表示されないのでひらがなです。7年後、とおこと鷹野が育った村が目に見える神様、威神の徒党によって襲われてしまいます。

生き延びたとおこと鷹野、兄的存在である青比古は、同じく目に見える神の亞神とその信徒たちによって助けられます。そしてそれぞれの想いを胸に、目に見える神々、目に見えない神と戦いに巻き込まれていくことになるのです。かなり昔の時代に連載されていたようですが、まったくその感じがしないくらいの美麗なタッチのイラストでとても読みやすく、難しい言い回しも多いのに動きが滑らかに描かれているのですっと頭に入ってきます。

題名の「イティハーサ」というのはサンスクリット語、ヒンドゥー教で「歴史」という意味だそうです。登場人物たちがみんなとても若く、最も重要な人物であるとおこに至ってはまだ7歳なのです。この「目に見えない神様」というの、昔手塚治虫の作品で読んだことがあります。昔の日本にはその土地その土地に人間や生き物たちと共存している神様、精霊のような存在があり、その存在は中国などとの貿易などによって滅ぼされ、日本の土台となる仏教にすり替わってしまったようです。いろいろな説がありますが、結局神さま同士でも争っていては何のためなのかと考えさせられる作品でした。