東京タラレバ娘1巻・ヒリヒリ痛いけど面白い
バリバリ仕事をしている内に33歳を過ぎてしまい、恋や仕事の椅子取りゲームで若手にどんどん負けていくシナリオライターの倫子さんが主人公です。東京オリンピックの開催決定を機に、同世代との飲み会を「女子会」と呼ぶような自己認識と周囲からの「もう女子と呼べるような年齢じゃない」という目線のギャップに気付いて苦しむという内容です。
こう書くと読んでいてつらくなるような地味な漫画かと思われるかもしれませんが、すごく面白いです。ドタバタギャグやアラサーあるあるネタのおかげで、主人公の年齢からくる焦燥感や、真面目で理想主義ゆえの痛々しさが緩和されています。
主人公の周囲からの目線に対する読みの甘さはかなり辛辣に描写されているにも関わらず、一生懸命だし友達は大事にするし仕事には真面目だし、思わず応援したくなるぐらい好感が持てます。
年下で毒舌のイケメン君が今後どう動くのか全く予想がつかないです。あまり主人公に優しすぎても都合が良すぎて感情移入できなくなる気もするし、さりとて厳しすぎても読んでいてつらく苦しくなってしまうし。
東村アキコ先生なら読者の予想を裏切る形で面白い方向に転がして行ってくれると期待しています。2巻以降が早く読みたい!